水回りを新設
昔の店舗らしく、入口を入ると最初に目に付くのが広い板の間。その奥に和室が2部屋続いています。板の間と和室の周りには土間があり、かつてあった工場へと続いています。特に入口付近の土間は広く、軽自動車が入るほどのスペースがありました。店舗には水回り設備は一切なく、それまでは工場に備えられていました。今回は人が集える多目的スペースへのリフォームとあって、キッチンやトイレが必要となります。そのため土間の一部にキッチンとトイレを設置することにしました。入口付近に流し台を置いて、お茶や軽食くらいが出せる簡易キッチンとしました。また奥にはトイレを設備。土間は通路分を残してあるので、楽に奥まで行くことができます。
水回り設備の取り付けは簡単でしたが、問題は給排水にありました。店舗内に給排水設備はなく汚水や雑排水を下水本管に流すためには配管が必要でした。排水の最小勾配1/100を保つためにキッチン、トイレの床レベルをかさ上げしました。特にトイレは一番奥にあるため途中の箱階段の下を通す配管工事では、水道設備店に無理なお願いをしました。
水回り設備の設置にはクリアしなければいけない問題点がいろいろありますが、アーキ・プロは、室内の状況に応じた配管方法を考え、見た目にも環境を損なわないように工夫しています。