間取り変更で動線重視の住まいへ 安城
築56年のRC造りの元歯科医院が快適な住まいに
元々、歯科医院併設住宅で医院部分を30年前と8年前に他社でリフォームされていた鉄筋コンクリートの建物でした。この度、3度目のリフォームを担当させていただきました。住みづらいと感じられていたキッチン、リビングを中心に施工させていただきました。潜在的に住みづらさを感じられていた結露や雨漏り、玄関収納、トイレの段差などもリフォームさせていただきました。(安城市 M様邸)
1脱衣所とリビングにまたがるキッチンが1スペースに
脱衣所にはシンクとコンロ、リビングには冷蔵庫と食器棚、電子レンジと1mほどの廊下を挟み、2つのスペースに分かれていたキッチンがひろびろとしたキッチンとなりました。無駄な動きを省くキッチン動線に改善できました。またリビングで子どもたちが遊ぶ様子を見ながら、来客時には話をしながらお茶を入れることもできる対面キッチンへと生まれ変わりました。
2採光たっぷりの明るいリビングを実現
天気がいい日でも電気をつけなければ暗いリビングを明るくするために、幅2mほどの廊下のスペースをリビング空間に融合させ、リビングと廊下の壁を排除することで、ひろびろとした空間に仕上げました。2つの大きな窓からの採光を有効活用でき、リビングだけでなく、キッチンまでも明るい光が入るようになりました。 さらに、一度床をめくり、断熱材を入れることで、寒い冬でもストーブ1つあれば快適に過ごせるリビングとなりました。今までのイメージを一新し、あたたかく心地のよい空間に仕上げました。 リフォーム前は、ストーブひとつでは部屋が暖まらない状態だったリビングも、ストーブひとつで快適に過ごせるようになり、電気代や灯油代なども節約でき、喜ばれていました。
3住まいを過ごしやすくするための断熱
鉄筋コンクリートの建物は、熱伝導率が高いため、外気温が室内の気温に影響してしまうというデメリットがあります。それを解消するには断熱材を入れる必要があります。 最後まで悩まれていましたが、快適な住まいを目指すために、どの部屋をどこまで断熱するか、必要なところを判断・提案しながら、施工させていただきました。壁と天井、壁やサッシの断熱は寝室、子ども部屋、リビングなどを中心に行いました。床断熱は、リビング、水回り、子ども部屋などを行い、寝室や玄関は施工しないという判断となりました。 断熱と一言で言っても、サッシ、床、壁、天井などどこまで断熱をするのかで費用も変わってきます。ライフスタイルによって、断熱が必要な場所も変わってきます。過ごし方を聞きながら、施主様と判断ができたことで、必要最低限で快適な住まいとなりました。
4扉の位置の変更で段差解消で動線が解消したトイレ
歯科医院の名残で、トイレの床は玄関の土間と同じ高さとなっていました。さらに、玄関側にトイレの扉がついていました。トイレに行くには、廊下から玄関の土間に一段下り、トイレに入られていました。施主様は毎日のことなので、気になってはいませんでしたが、より快適な動線にするために、廊下からフラットにトイレに入れるように扉の位置を変更し、トイレ内の床も廊下の高さに合わせました。 施主様が「しかたのないこと」「当たり前のこと」と思われている些細なことも気づき、ご提案することで、スマートな動線となりました。
5SIC(土間収納)を設け、扉をワンアクションで快適に
元々、玄関の土間の部分に下駄箱、廊下部分に開き戸のついた納戸がありました。横には並列していたので、この2つの収納をSIC(土間収納)にすることで、土間からも廊下からも用途に応じて出し入れできるようにリフォームしました。庭掃除をするときにホウキとサンダルをワンアクションでとれるようになりました。
担当者コメント
当初内装のご相談をいただいたのですが、お伺いすると気になったのは雨漏りでした。庇(ひさし)の塗装の浮きが気になり、点検をさせていただいたところ、雨漏りがあり、対応させていただきました。築56年の鉄筋コンクリートの建物で雨漏りは建物自体の劣化を早めるきっかけになります。せっかくの内装工事が数年後に雨漏りで再度リフォームという状況を未然に防げてよかったです。 また工事中は図面では決まってはいましたがコンセントの位置、クロス決め、キッチンカウンターの高さも細やかに確認しながら決めていただきました。施主様にご協力いただいたおかげで、住みづらい家から、快適な住まいにリフォームができました。